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2005年07月18日
[雑記]

てんかふん=ベビーパウダー

今日、梅雨明け。炎天下のテニス。シャワーの後は、やはりベビーパウダーの爽やかさが懐かしく、 子供が大きくなって久しく買っていなかったベビーパウダーを買ってきて使う。 正直、まだ売っているんだ、と驚いた。「てんかふん」の言葉の響きが懐かしい。 「天花粉」と変換すると別物のような気がする。

先週、ベビーパウダーにもアスベストが混入していたととれる報道がありました。しかし、まさか現在はそういうこともないようです。

この報道は、過去1987(昭和62)年7月に産業医学研究所の神山宣彦氏が11社19製品の ベビーパウダーを調べたら、5製品から原料のタルクに由来する微量のアスベストの混入が認められた、という報告(「医学のあゆみ」に掲載された原論文にはまだあたってみていません)がもとになっているようです。 [ピジョン和光堂は、15日、当時からアスベストは検出されていないとリリースを出しました。20日、ジョンソン・エンド・ジョンソンも同様のリリースを出しています。]

国会でのやりとり

国会会議録検索システムを使うと、国会では過去5回「ベビーパウダー」という言葉が議事録に残っていることがわかります。このうち該当するのは、1987年の参議院社会労働委員会(87.7.28)というところで、ベビーパウダーのアスベスト混入問題が質問されています(中西珠子議員)。
(中西珠子)....消費者団体の方々は、アスベストが混入している製品は直ちに回収するべきだ、そして製造をした会社の名前も公表するべきだと主張をしておられますが、この問題についての厚生省の対応についてお伺いいたします。
これに対し、政府・厚生省はこう答弁しています。
御指摘のありましたそのベビーパウダーの安全性につきましては、これはこのベビーパウダーを使用したことによって 健康上の問題が生じたという報告は現在のところは全くございません。また、この使用実態から見まして、人体の影響を考えて決められております 労働環境基準というものに照らした場合でも、安全性の面では問題はないかと思っておりますけれども、 先ほど申しましたように、より品質を高く確保するという意味で その規格及び試験方法の検討を急いでいるというのが実態でございます。 それから、神山先生から御指摘のありました五つの企業のうち、既に昨年秋の段階で製造を中止しておりますのがもう二社ございます。その他の三社につきましても、安全なタルクへの原料の切りかえであるとかあるいは徹底した品質管理を行っているということで、昨年秋以降に製造されたこれらの企業の製品につきましては問題はないのではないかと、かように考えております。 [下線は私が引きました]
ベビーパウダーの使用によって健康被害を及ぼすほどの危険は予想されないこと、 今後、規格と試験方法を徹底することで十分と考えられる(したがって出荷済み製品の回収や、業者の公表まではするつもりはない)という答弁です。

このあと、政府側答弁にあった通り11月になって「ベビーパウダーに用いられるタルク中のアスベスト試験法」(1987年11月6日付 薬審2第1589号「ベビーパウダーの品質確保について」別紙[厚生労働省法令等データベースシステムより]) という通知で、X線回折分析装置を使った試験法が周知されています。

[08.01追記]
各社の発表

ベビーパウダーを製造・販売している3社のリリース文は似通っているので、ここに全文引用して紹介します。いずれも「アスベストを含むタルクは使用していないので安心して使って欲しい」という内容ですが、他社のリリース文も意識しながら慎重に発表していることがうかがえます。

和光堂ピジョンJ & J
発表日付2005年7月15日2005年7月15日2005年7月20日
タイトルベビーパウダーのアスベスト報道についてベビーパウダーの「アスベスト使用」報道についてベビーパウダーのアスベスト報道について
前文平素は和光堂製品をご愛用いただき誠にありがとうございます。 このたび、一部報道機関において、ベビーパウダーにアスベストが混入されている と誤解を招く報道がなされました。 弊社「シッカロール」シリーズは、使用している 原料のタルクにつきまして、アスベストの混入がないことを確認しておりますので、 安心してご使用いただけます。 平素はピジョン商品をご愛顧いただきありがとうございます。 昨今、一部報道機関におきまして、ベビーパウダーにアスベストが混入していた、ある いはアスベストを使用していたとの報道がなされております。 ベビーパウダーをご愛用の皆様にはたいへんご不安の報道と存じますが、弊社ベビーパ ウダーシリーズにおきましては、アスベストの混入はなく、ご安心してご使用いただけ ます。 平素はジョンソン・エンド・ジョンソン製品をご愛用いただきありがとうございます。 昨今、一部報道機関において、ベビーパウダーにアスベストが混入されていると誤解を 招くような表現の報道がなされています。 お客様には大変ご不安のことと存じますが、弊社「ジョンソンRベビーパウダー」には、 アスベストの混入がないことを確認しておりますので、安心してご使用いただけます。
経緯説明 今回の報道は、1987年7月にベビーパウダーの原料に使用されているタルクの不純物として、 アスベストが検出されたという報道がなされ、社会問題になったことが背景にあります。 当時の労働省産業医学総合研究所の調査によると、11社19製品を調査し、 5社5製品のベビーパウダーにアスベストの混入が認められました。 弊社製品につきましては、当時の調査結果でもアスベストの混入はありませんでした。 ベビーパウダーにつきましては、原料のタルクにアスベストが不純物として微量混入し ていたとして1987年に社会問題となりました。 弊社ベビーパウダーに使用しておりますタルクは、その当時におきましてもアスベスト は検出されておりません。 今回の報道には、1987 年7 月、ベビーパウダーの原料であるタルクからアスベストが 検出され社会問題になったことが背景にあると推測されます。弊社ではそれ以前から検 査項目として、CTFA(米国化粧品工業会)の検査方法に従い、ロット毎にアスベストの 混入がないことを確認していたため、当時の調査からも「ジョンソンRベビーパウダー」 には、アスベストの混入はありませんでした。
現況について 現在、ベビーパウダーに原料として使用されるタルクは、厚生労働省より通達された 試験法において、アスベストの混入のないことを確認することが義務付けられております。弊社としましては、社会問題となった当時から問題のない製品を提供させていただいておりますことをご報告申し上げる… また、現在も弊社ベビーパウダーは、原料段階において「ベビーパウダーに用いられる タルク中のアスベスト試験法」(1987年11月6日付 薬審2第1589号別紙)に基づく品質 検査を実施し、アスベストが検出されていないことを確認しております。 以上のようにジョンソン・エンド・ジョンソンの製品は、日本国内検査規準はもとより、 独自の最新毒性学的知識に基づいて、その安全性を評価しておりますので、 「ジョンソンRベビーパウダー」を始めとしてジョンソンRベビーの製品は安心してお使 いいただけると確信しております。
今後について …とともに、今後とも製品の安全性について万全の注意を払い、お客様が安心し信頼してご利用いただける製品の提供に努めてまいります。引き続きご愛顧賜りますようお願い申し上げます。 今後におきましても、お客様にご安心してご使用いただけるよう、商品の安全性には細 心の注意を払ってまいります。 引き続き弊社商品をご愛顧賜りますようお願い申し上げます。 以上 また、今後も製品の安全性について万全の注意を払 い、お客様に安心してご使用いただける製品の提供に努めてまいりますので、引き続き ご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

これを見ると和光堂のリリースでは、「(確認することが)義務付けられている」とは言うものの実際に誰がどの段階で(タルクの原料段階か製品段階か)確認しているのかまでは明らかでないのに対して、ピジョンのリリースではそこをもう一歩踏み込んでいる。ジョンソン・エンド・ジョンソンのリリースは、週末を挟んだ翌週に発表が遅くなっていますが、米国の基準をも満たしていることも言うことで補強しています。

[08.01追記]
厚生労働省のリスト公表

7月29日、厚生労働省がアスベストによる労災認定事業場234箇所のリストを公表しましたが、多くは建設関係で、リストの中にベビーパウダーまたはタルクの製造に関わると思われる事業場は見当たりませんでした。ベビーパウダーの「使用」に健康上の影響があるとしたら、その「製造」に関わった人の健康にも何らかの影響があったはず、という考え方をすると、ベビーパウダーについてあまり心配は要らないのではないか、という見方ができるように思います。

[08.02追記]
8月1日発売のAERA(アエラ)8月8日号で過去にアスベストが検出されたベビーパウダーのメーカー2社の名前が出ていました。この記事によると、当時この2社とも製品を自主回収する処置を取っていたそうです。

アスベストの問題は、長年、関連製品の製造や廃棄処理に携わって実際に健康被害にあった人たちの労働災害の問題に(近隣住民への影響もあるようだが)正面から取り組むのが、今回改めて世間に注目されたことの意義だと思います。企業・政府側もその覚悟ができたというサインでしょう。ようやく、といえばそれはそうですが。

しかし、そこで初めて聞いたような顔をして大げさに驚いて見せるマスメディアの態度には少々腹立たしい思いがします[参考: 07.22新聞各紙の社説に対して「一言あってもいいのではないか」]。あまりそのマスメディアに乗って騒ぐべきものではなさそうに思います。 [08.02加筆修正]


コメント(6)| この記事のリンク

■ 折りたたみ機能
すみません、この記事へのコメントではないのですが、もう一つ前の記事から「折りたたみ」を採用していらっしゃいますね。
これは、プロバイダーの仕様ですか、それとも水平線を入れるということで実現していらっしゃるのですか?
 (2005-07-19 09:58:37)


■ 折りたたみ
涼さん、さすがお目が高い(^^;)
いえ、これ、ほかの方のブログを見てjavascriptで書いてみました。プロバイダーの仕様にはないので、テンプレートと記事の中にごちゃごちゃコーディングしなければならず、結構面倒でした(^^;)
yoshi (2005-07-19 11:43:09)

■ ベビーパウダー
ベビーパウダーのアスベスト混入問題
人殺しの厚生省にだまされないようにしたいです。
>このベビーパウダーを使用したことによって健康上の問題が生じたという報告は現在のところは全くございません。
今のところでていないだけだし。
>出荷済み製品の回収や、業者の公表まではするつもりはない
業者よりの無責任な態度だしw
金もらっているなw

皆さんも気をつけましょう!
保障も出さないんでしょうし。
責任逃れをしようとするでしょうし。
パウダー (2005-07-28 16:03:17)

■ 和光堂
はじめまして。
和光堂のウェブ上では1987年当時の和光堂のベビーパウダーにはアスベストが混入していないとされているけど、1987年以前のものはどうなんでしょうね?報道を見ていて、あっ!と思い探してみたら何故か今でもありました。詳細は分かりませんが、1982年ぐらいのものが・・・。母曰く、当時数年使ったあとほったらかしていたそうです。調べたがる専門家とかいませんかね?
当時物ってなかなかないと思いますから、これの成分調査をしてアスベストが混入していたらどうなるんでしょうかね?
私的にはショックですが。混入されていてもメーカーは開封後数十年経過しているからどうのこうのとか言いそうですけど・・・。
シッカロールハイ (2005-07-30 04:19:07)

■ ベビーパウダー
この問題、心配されてる方が多いらしく(お仕事も含めて)連日たくさんの方がアクセスされているのに驚いています。
ただ私自身はあまり心配していません。実際に調べてもこれまでベビーパウダーを使用して健康被害があった例はないようですし、ずっと前、1950年代のベビーパウダーの香りをたっぷり吸った我々が現にぴんぴんしているわけですし。
29日、厚生労働省が石綿の労災認定事業所リストを公表しましたが、多くが建設関係で、ベビーパウダーと結びつきそうな事業所は見当たりませんでした。ベビーパウダーの使用がもし危険なら、製造に関わった人はもっと危険なはずです。
まあ、そんなわけですが、1982年当時のベビーパウダー(しかし、よく残ってましたね!)ご心配ならお近くの保健所または厚労省に相談することと、「保健所・厚労賞にも連絡しますが」と言い添えてメーカーに調査を依頼したらどうでしょう?
(結果、ぜひ教えてください!)
yoshi (2005-07-30 09:06:46)

■ ベビーパウダー
ベビーパウダーについて、心配するkとは無いでしょう。
問題点は、試験方法であります。その試験を物の規格に入れているか。
 特別検査しているというと、これは別次元であります。
 1987年にタルクの中のアスベストは試験するようになりました。しかし、物の規格変更していません。
 そこが問題であります。法律的にはもし、問題があっても、規格にはないことで言い訳が出来ます。『それが法律です」
 現在は問題ないという報道ですね。しかし、県の試験機関や市場の抜き取り検査の再確認していませんね。
 行政も業界の報告から現在は問題があると考えられない。考えられないことです。業界が誤魔化していなければ。
 大メーカーだけは説明しています。その他のメーカーは報道ありません。
 この辺の問題ですね。
 しかし、それが国家であることです。
 民の権利で国を建国出来る権利を手に入れる憲法を作ることです。
 それ以外解決はありません。
  みんな、個人の生活が重要であります。
 害が出ても、税金で処理することでしょう。設計図面の問題も税金処理でしょう。
 これが国家なりです。国家に民主主義を求めての無駄です。国家は独裁性であります。
 敬具
蕩太 藤本 (2005-12-11 15:33:07)

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